前向きな生活への発想転換
老化に伴って起こりやすい排尿障害があります。
例えば、間に合わなくておもらしをする、夜中に何回もオシッコに起きる、
トイレに立ってもなかなか出にくくて困ってしまう、などの経験をお持ちの方も多いと思います。
もう年だから、恥ずかしいからとあきらめてはいませんか?
でも、ちょっと待って下さい。
自分のからだの状態や日常生活の過ごし方を見直して、正しい対応策をとれば、元気にいきいきと暮らしていくことができます。
ここでは、高齢者によくみられるオシッコの問題に対して、考え方のちがいによって生活状況が大きく左右されることについてみていきましょう。
上手に解決できなかった人の話①
Mさんは66歳の女性です。夫とゴルフに通うのが趣味ですが、ボールを打った瞬間などにたまに下着をぬらしてしまうことがありました。パッドなどを付けて対処していましたが、気になって集中できず、楽しく感じられません。だんだんゴルフどころか外出するのさえ面倒になってきました。
でも病院に行くのも恥ずかしいし、誰にも相談できません。
「もう年だし、仕方がないのかしら・・・」
Mさんは家に閉じこもりがちになってしまいました。
腹圧性尿失禁の自己チェック
このテストは、腹圧性尿失禁の治療効果の判定のために作成され、世界的に共通化されたテストですが、おもらしの状態を知るための自己診断法としても活用できます。
咳、手洗いの途中で尿意を感じて多量の尿失禁を認めた場合、
過活動膀胱を疑いましょう。
※ICS=International Continence Society の略。国際禁制学会。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など