まずは生活習慣から改善を自己判断は気をつけて
便秘解消のためには、まずは生活習慣の改善が大切です。食事やからだを動かすことはもちろん、排便習慣やトイレ環境など、日々の生活を見直し、手軽に出来ることから始めましょう。
それでも症状が改善しないときは、薬での治療を考えましょう。「つらい症状はあるけど、病院へ行くのは恥ずかしいし、大げさかな」と、市販薬を頼りにする人も多いでしょう。正しく服用すれば強い味方の市販薬ですが、誤った自己判断で必要以上に服用量を増やしたり、効果が感じられずに症状が辛くなってきたら、病院を受診してみましょう。自分に合った治療法や薬を紹介してもらえるだけでなく、便秘に隠れた病気の早期発見にもつながります。
便秘の時はこんな姿勢で
便秘の時は、上体を前かがみにして、足をしっかりと床につけた状態からかかとをすこし上げるとおなかに力が入りやすくなります。前かがみの姿勢を取るのにクッションを抱えたり、足が床にしっかり着くように足元に箱を置くのも良いでしょう。
排便習慣を付け快適なトイレ環境に
規則的な生活は、何も起床時間や食事をとる時間のことだけではありません。「たとえ便意がなくても、毎食後はトイレに行く」ことを習慣(排便習慣)にしましょう。もちろん日常の中で少しでも便意があれば、我慢せずにトイレに行きましょう。消臭・消音グッズを利用したり、トイレのインテリアを工夫して、快適なトイレ環境をつくるのも良いでしょう。
こんな食事の仕方をしましょう
食生活の鏡前は便秘解消に欠かせません。「食事の時間が不規則」な人は空腹時にちょこちょこ間食しがちです。すると、排便を促す脳からの信号がうまく働かずに便秘の原因になることも。朝食をしっかり食べて間食は控え、食物繊維を多く含んでだ食材、発酵食品などを毎日バランスよく摂取することで、腸内環境を整えていきましょう。また便を固くしないためにも、こまめに水分補給しましょう。
ウォーキングや足踏みなど体を動かしましょう
運動不足は便を押し出すための腹筋を弱めるだけでなく、自律神経(からだのさまざまな働きをつかさどる神経)にも影響して、腸の動きを低下させることがあります。ウォーキングやストレッチなど軽い運動を続けて、排便しやすい体作りをしていきましょう。その場で足踏みをするような軽い動きでもOK。〈運動〉と気負わずに続けることが大切です
お医者さんに相談しよう!
「恥ずかしいから」「便秘ぐらいで」と、病院を受信するのをためらっている人も多いはず。でも、誤った自己判断で症状が長期化したり、悪化するだけでなく、時には他の病気が隠れていることも。今は治療薬の選択肢も広がっていますので、お医者さんに、先ずは自分の生活習慣・排便回数などを気軽に相談してみましょう。例えば市販の便秘薬が聞きにくくなってきたときや、症状がつらいとき、あるいは風邪などで受診した時に、相談してみるのもいいですね。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など