尿路結石、尿管結石、腎結石は一度患うと、再発が多いことで知られています。患ったことがある人ならわかるあの痛み。もう二度とあのような痛みを味わいたくないですよね。
そんな恐れを抱いているあなたへ、再発を予防できる方法「気持ちのいいオシッコのすすめ」の作者 神楽岡泌尿器科医 渋谷が紹介。
尿路結石の特徴を知り、普段から気をつけて生活することで、結石にも恐れず快適に日常を送れます。
もう尿路結石になりたくない!結石を作らないコツを知りたい!という方は、ぜひ参考にしてみてください。
誰にでも今すぐに取り組めることを紹介していますよ。
尿路結石はなりやすい季節がある「夏と冬に気をつける」
先に述べた通り、尿路結石は再発が多いことで知られています。
尿路結石の再発率のデータは様々あるが、どれも不確か。
ヒトの尿には多種のミネラルが含まれており、1日で容易にに結晶化します。1ヶ月足らずで小豆大の結石ができることもあるのです。
さらに、尿路結石になりやすい季節があるのはご存知でしょうか?
それは、冬と夏です。
北海道は冬と夏、全国的には夏に、体が脱水傾向に進む季節に尿路結石は増えます。体内の水分量が乾燥または脱水に傾くと、濃縮した尿で石ができやすくなるのです。
以上の特徴を踏まえて、再発予防の対策を日頃から行いましょう。
尿路結石について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
予防①:信頼できる泌尿器科を選び定期的に受診
一度、尿路結石、尿管結石などの結石ができた人は、結石ができやすい体質なので、泌尿器科と縁が切れません。
痛くなったら病院へ受診すると思っている人も多いですが、再発しないコツもあります。
信頼できる泌尿器科のもとへ定期的に受診し一緒に解決していきましょう。
予防②:おしっこの仕方を変える
尿路結石を再発しないコツは、石を小さいうちにこまめに出すことです。
どのように出すかについて「気持ちのいいオシッコのすすめ」を参考にまとめたので、以下のポイントを日常で実践してみてください。
参考画像:Amazon
水分摂取を意識してチビチビと1日2リットルをだすこと
目安は1日に2リットルのおしっこを作ること。
水分摂取がなぜ必要か説明すると、腎機能を助ける、尿管→膀胱→尿道へ続く尿路の健康や衛生を保ち、結晶の形成を防ぎかつ結晶が小さいうちに流してしまうことです。
一気に摂取するのではなく胃の負担を考えチビチビと摂取します。チビチビとは、1時間200ccずつが目安です。
一般的なマグカップの容量は約200ccです。仕事中にデスクに置いて作業中に1口ずつ飲んだり、家にいる場合は常に身近にカップを置いてDVDをみながら、雑誌を読みながら、スマホを見ながらなど生活に合わせ習慣づけて摂取していきましょう。
1日に2リットルの水分摂取は夕方までと考えてください。寝ている時におしっこに起きなくても済むようにです。
昼間に1日2リットルの水分を補給できていれば、体の細胞に水分がいきわたり、夜中に血液が固まるようなことは起こりません。
- 10時間かけて1時間200ccずつが目安
- 夕食後(寝る前)は、水分補給しなくていい
水中毒という体内の電解質のバランスがとりにくくなります。
しっかりおしっこを溜めて排出する
尿管結石の排出促進のためには「溜めてする」という排尿習慣は大事です。尿管結石が下降して排石する直前は、頻尿になり排尿量が少なくなる傾向があります。
しかし、溜まって排尿を心がけると結石も排出されやすくなります。
自分の排尿量がわからない方は、1回の排泄にどのくらい排尿しているのか計量してみることもおすすめ。100円ショップで少し大きめの計量カップを購入し、おしっこ専用に使うのもいいですね。
神楽岡泌尿器科院長 渋谷の見解
尿路結石になる原因は様々ですが、尿酸高値や脂質異常、メタボリックシンドローム、水分摂取量などの生活習慣に関係するところがあります。
結石は、再発予防はできるのに、普段の生活習慣を見直すことができない方が再発しやすいです。
水分をこまめにとることを説明しても、当たり前のことができずに再発してしまうケースもあるので、意識して変わることを心がけて欲しいですね。
まとめ
今回は、尿路結石・尿管結石・腎結石などの結石を患い、再発予防としてできることを紹介しました。
参考にしたのは、「気持ちいいオシッコのすすめ」。
書籍の中はさらに詳しいことも書いていますので、結石にお悩みの方はぜひ手にとってみてください。
北海道旭川市にある神楽岡泌尿器科は、「排尿のかかりつけ医」になることを目指し、患者本位で、気軽に緊張せずに受診していただける病院づくりを目指しています。
「オシッコのことで悩んでいる」「気持ちのいいオシッコについて知りたい」という方は、院長による無料メール相談も行っておりますので、まずはお気軽に疑問点や懸念内容をご相談ください。
病院まで来られない方々にも往診で対応可能です。患者さんご本人だけでは無くご家族の方々からのご相談にもお答えします。
⇒子どもが大好きな院長先生はどんな人?
【著作・メディア掲載など】
- 2014年 『「気持ちいいオシッコ」のすすめ』(現代書林)刊行
- 2016年 『現代の赤ひげ 医療最前線の名医9人』掲載
- 2016年 『週刊新潮』(10/27 号)掲載
- 2020年 『メディアあさひかわ』(4月号)掲載
- 2020年 『メディアあさひかわ』(5月号)掲載
- 2021年 『メディアあさひかわ』(5月号)掲載
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など