40代は働き盛りの世代ですが、一方では体のいたるところに衰えを感じ始める年齢でもあります。
そんななかでも、尿漏れなどの下半身のトラブルは、男女問わずアラフォー世代に多くみられる現象の一つ。みなさんも心当たりはありませんか?
本記事では、働き盛りのアラフォー世代にありがちな尿漏れ事情に迫り、その原因と改善・予防策について取り上げます。
- 【この記事をおすすめできる人】
- 30代と比べて明らかに尿漏れが多くなった
- 残尿感もある
- 何らかの病気になっていないか心配
アラフォー男性あるある!40代の尿漏れの原因とは?
①排尿後の尿漏れが多い理由
「トイレが終わってパンツをあげると、ちょろっと尿が垂れてくる」
このような経験、みなさんもお持ちではありませんか?おそらく多くの40代の男性に当てはまるのが、「排尿終末時滴下」(はいにょうしゅうまつじてきか)という症状です。
これは、括約筋の先の尿道に残った尿がペニスをしまう時に流れてくるために起こる現象なのですが、排尿の勢いが低下すること(尿道括約筋の筋力低下)が原因として考えられます。
②前立腺肥大
前立腺肥大は尿が出づらくなる状態です。その結果、括約筋を使わなくなること、膀胱の緊張が高まることが尿失禁の原因です。
③過活動膀胱
アラフォー世代の男性の8人に1人が当てはまるといわれる、過活動膀胱。
膀胱が過剰に収縮を繰り返すことで、膀胱にわずかな量の尿しかなくてもトイレに行きたくなってしまう症状として知られています。
「さっきトイレに行ったばかりなのに、尿意を催す」「排尿したはいいが、量が明らかに少ない」という方は、過活動膀胱になっているかもしれません。
アラフォー女性あるある!腹圧性尿失禁の原因とは?
40代の女性の尿漏れは、どんな原因が考えられるでしょうか。
その一つに、「腹圧性尿失禁」が挙げられます。出産したばかりの女性にも多いといわれるこの症状は、わずかにお腹に力を入れただけで尿漏れしてしまう厄介なものです。
「物を持つ」「笑う」「腹筋をする」「運動をする」など……アラフォーになると、膀胱を支えている筋肉が衰え、ちょっとしたことで尿漏れが起こります。
腹圧性尿失禁は、便秘気味の女性の型にもみられる現象といわれているため、心あたりのある方は、腸内環境の改善を含めて総合的に対処する必要があるでしょう。
まだ間に合う!?アラフォーが尿漏れを改善する方法
①便座に座って排尿をする(男性)
普通は、立ち小便器で排尿をすると思います。しかし実は、立って排尿をするよりも、座って行うほうが、尿を出し切ることができるのです。男性の方は、ぜひ試してみてください。
②骨盤底筋体操をする(男女)
骨盤底筋体操は、日常生活の中で誰でもできる体操です。産後の尿もれや、比較的軽い尿もれの人には有効です。現在尿もれがない人も、将来の予防のために始めるとよいでしょう。
正しい方法で毎日続けることが大切で、2~3か月で効果が現れてきます。肥満ぎみの人は体重を減らせばさらに効果があります。3か月たっても効果が現れない場合は、専門医に相談しましょう。
とにかく、いきみをかけないトイレ習慣(大便も小便もです)。排便をちょっと待つ(我慢する)ことで、括約筋を含めた骨盤底筋群の訓練となります。
③泌尿器科に相談してアドバイスをもらう
専門家に診察してもらい、直接アドバイスをもらうのも非常に効果的です。疾患の有無を確認でき、改善・予防策に関する話を聞くことができるため、一石二鳥。下半身に違和感を抱いたときは、まずは一度、泌尿器科に相談してみることをおすすめします。
まとめ:アラフォーの尿漏れをいまのうちに改善・予防して50代に備えよう
今回は、アラフォー世代の“あるある”下半身トラブルについて取り上げました。
40代はまだまだ働き盛りではありますが、尿漏れなどが気になりだす年齢です。
北海道旭川市にある神楽岡泌尿器科は、院長による無料メール相談を行っています。尿漏れのことで少しでも気になること・困ったことがありましたら、まずは一度、お気軽にお問い合わせください!
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など