性感染症(STD)とは?
性行為を介して感染する疾患の総称です。男性では淋菌やクラミジアが原因で起こる尿道炎、ウイルスが原因で起こる性器ヘルペスや尖圭コンジローム、その他毛じらみや梅毒などがあります。さらに患者数は少ないですが、エイズもSTDのひとつです。
ちなみに、男性に多いSTD80%以上が尿道炎です。尿道炎の大部分は淋菌とクラミジアが原因となります。同時に両方かかる場合もあります。
こんな症状がでたら危険信号!
1 排尿痛
淋菌感染の場合強い、クラミジア感染では弱い
2 尿道から分泌物
淋菌感染では膿性で多量、クラミジア感染では水っぽく少量
3 尿道に痒みを感じる
クラミジア感染のみ
4 外尿道口の発赤
淋菌感染時の症状
予防のために
STDはコンドームの利用で予防できる病気です。コンドームの利用は決して避妊のためだけではないのです。女性がピルを飲んでたとしても、コンドームは必要です。STDを予防する最も簡単かつ確実な方法、それがコンドームです。
早期診断、早期治療が原則です!
尿から淋菌とクラミジアの両方を同時に検査することができます。原因菌がわければ、抗生物質を投与して治療を行います。しかし、放っておくと感染が進行し、他の臓器に広がることもあります。
注意
- 感染がわかった時は、必ずパートナーと一緒に治療しましょう。どちらかが感染している限り、ピンポン感染を繰り返してしまいます。さらに、淋菌とクラミジアは女性の不妊症の原因となります。
- 治療中はアルコールを避け、規則正しい生活を心がけましょう。
- 感染しても簡単に治ると安易に考えてはいけません。セックスで感染する病気には淋菌やクラミジアだけでなく、エイズもあります。とにかく感染しないことが1番です。
- 症状がなくなったからといって、薬の服用を自分で中止しないで下さい。必ず再診して菌が消えているかを確認しましょう。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など