EDの基本
ED(勃起不全・勃起障害)とは「Erectile Dysfunction (イレクタイル・ディスファンクション)」の略語です。
つまり、性交時に十分な勃起が得られない、あるいは十分な勃起の状態を維持できず、満足な性交が行いえないことをさしています。
EDの主な2つの原因とは?
EDの原因は主に、
「心因性ED」: 精神的・心理的な要因で勃起不全・障害が起きている場合。比較的若い方に多い症状。
「器質性ED」: 身体的な要因で血流や神経に何かしらの異常や障害があることでうまく勃起できない場合。
があり、この心因性の要因と器質性の要因が絡み合って起こります。服用している薬やサプリメントが原因のこともありますし、怪我や手術による痛みや腰椎整形外科的要因でも起こることがあります。
具体的な要因としては、失恋や離婚、夫婦の不仲、嫁姑問題、男性器へのコンプレックス、経済的な不安、性病感染や妊娠に対する恐怖などがあげられます。
原因がわかることによって、それに合った治療法も選択することが可能です。
EDの対策 治療方法
精神療法
EDに対する精神療法は,脱感作療法,感覚焦点法,カップル療法,行動療法,性教育,コミュニケーションと性的な技術の訓練や,マスターベーション訓練などのさまざまな介入が含まれます。
組み合わせた方法を含め,これらの方法のどれが最も有効であるかは明らかでないため、継続的なカウンセリングが必要になってきます。
心因性要因の強い方には、不安の除去やストレスの除去に努めてカウンセリングします。大切なのは、性交渉を完遂することにプレッシャーを感じないこと。途中でやめて次回に期待することでいいという考え方がいいのです。
またメタボリックシンドロームのような生活習慣病が陰茎海綿体の機能低下の原因の場合は、生活改善や処方などで改善を促していきます。
PDE5阻害薬の使用
治療の経過中で勃起補助薬( PDE5阻害薬)を使っていきます。
心因性EDの方には自信回復を目的に、器質性EDの方には海綿体機能の改善を目的に長期使用でリハビリを進めていきます。
日本ではバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類が認可されており、精神疾患やその他の心因によるEDにも、幅広く処方されています。
また、PDE5 阻害薬を使用して性行為に望むことにより、今日は飲んでいるから大丈夫、と性行為に対する自信の源にもなります。
心因性EDの方で、PDE5 阻害薬の使用により性行為が複数回うまくいくと、それが自信となって、それ以降の性行為では、PDE5 阻害薬無しでもできるようになる場合も良くあるそうです。
一方、仕事でのストレスや疲れが極度に溜まっている場合や、性行為に対して強い不安やトラウマがある、性行為の相手が合わないなどで性的刺激を感じられない場合には、ED治療薬でも効果が発揮されない場合もあるそうです。
まとめ 最後に
神楽岡泌尿器科では、患者さんのお話をよく聞いて1人1人のライフオブクオリティ向上のため、患者さんの本当に良い生活を目指して、治療方法やお薬のご提案をします。
私たちも、患者様、地域の皆様の健康や、健やかな生活の助けになるコトができればと思って仕事をしています。
なかなか他人に相談しづらいことではありますが、1人でお悩みにならず、どうぞお問合わせ、御来院ください。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など