腸活は健康にいいからとりあえずやってみるが結局続かず三日坊主に終わる、腸活を始めたいけど色々情報がありすぎて何からしたらいいのかわからない。
最近は、テレビや雑誌などで「腸活」という言葉だけが独り歩きし、結局どれが効果的なのか、実際に効果を感じるまで続けられている人は少ないでしょう。
腸活が継続しない人にはある理由が存在します。それは、「身体の働きを理解していない」こと。
自分の体を理解せずに流行りに飛びつくので続かない、調べたけどよくわからないからやめてしまう結果に繋がります。
今回は、そんな腸活初心者の方に、体の仕組みを知り腸活を効果がでるまで続けられる秘訣を神楽岡泌尿器科 院長が教えます。
腸活で美容も健康も手に入れたいという方は必見です!
腸活初心者は「身体の働き」を理解することから
そもそも、腸活とはなんなのでしょうか。
腸活とは、腸内環境を整えて腸に本来ある力を取り戻してもらうことです。
つまり腸活をするためには、腸にしっかりと働いてもらうことが必要となります。
では、その腸はどのような働きをしているのか説明しましょう。
大腸の働き
腸活で重要な機能である大腸の働きは、「食べかす」から水やミネラルを吸収して、大便を作ることです。
「食べかす」とは、もともと食べた物が唾液・胃液などで分解され、最終的には残ったものです。
大腸の働きである「水分・ミネラルを吸収し大便を作ること」がうまくいかないと、吸収しすぎて便秘になったり、逆に吸収が弱まることで下痢になったりします。
ほかにも、身体に不要な「食べかす」がいつまでも身体にあることで、身体に有害な物質を取り込んでしまう場合もあります!
つまり、大腸が健康で本来持っている力を出せば、「水やミネラルを十分に吸収して、素早く排泄を促せる」状態が健康的な大腸といっていいでしょう。
大腸の位置
では、腸活に欠かせない大腸は体のどの部分に位置しているのでしょうか。
大腸は、盲腸・結腸・直腸が集まったものの総称です。
1つ1つの器官に別々の役割がありますが、基本的に「水分・ミネラルを吸収して大便を作る働きがある」と思って問題ありません。
セルフチェック「自分の大腸が健康に働いている?」
自分の大腸が健康かどうかをセルフチェックするには、「大便の形状・色」をチェックするといいでしょう。
もちろん、「食べかす」の状態にも左右されるため、消化器官である胃や肝臓などの状態にも深く関わってくるため、注意が必要です。
※ただし注意点として、便の形状や色だけで大腸の不調とは一概には言えませんので予めご理解のほどよろしくお願いいたします。
健康な大便の形状
健康な大腸の場合、「普通便」と呼ばれる、バナナの形に似た大便になることが多いです。力むことなく、太く長い便が一本になって大便が出てくると健康状態が良いと言われます。
反対に、水分や油を多く含んだ便や、硬すぎるコロコロとした便の場合は腸活が必要といえるでしょう。
健康な大便の色
健康な大便の色は、黄土色〜明るい茶色と言われています。
暗い茶色や赤っぽい茶色の場合は、「食べかすが身体にいる時間が長かった」ことになります。大便の排泄が遅れるほど、色が濃くなっていくと考えると良いでしょう。
色がわかりにくい方は、「刺激臭がする大便が、不健康な大便」と覚えておくと良いです。
また、赤色・タールのような黒い便が続いている方は腸疾患を抱えている可能性があるため、自信の大便の色は必ずチェックしてください。
大腸の働きが美容・健康に必要な理由
腸活は「ダイエットに良い」「健康にいい」「美しくなれる」など言われています。
しかし、なぜ大腸の働きを良くしただけで、身体に都合がいいことばかり起こるのでしょうか?
健康的な大腸の働きは、「水やミネラルを十分に吸収して、素早く排泄を促せる」です。
つまり、排泄しなくてはならない有害物質を、身体に悪さをする前に追い出すことも働きの一つです。
大便となる有害物質は、大腸に居続けることで大腸の壁(腸壁)を通して体内にめぐり、身体に悪影響を及ぼしてしまいます。
例えば、皮膚に作用すると肌荒れやニキビ、毛穴の開きなどにも影響を与えてしまいます。
大腸のプロは、顔を見ただけでその人の腸内環境がわかると言います。健康・美容と「腸の働き」が密接にかかわっているということですね。
初心者が取り組む「腸活」の紹介
腸活の目的は、「大腸を健康にすること」です。大腸が健康でいるためには、食事・運動習慣をつけることも大事です。
ここでは、腸はどんな食事が喜ぶのか、腸活初心者はどんな運動を取り組むべきなのかご紹介していきます。
腸活初心者に必要な食事
腸活に最適な食物繊維が豊富な野菜の例
穀類 | 玄米、ひえ、あわびなど雑穀 |
いも類 | さつまいも、山芋、里いも |
豆類 | 大豆、おから、枝豆、あずき、きなこ |
野菜 | かぼちゃ、にんじん、ごぼう、大根、れんこん |
きのこ類 | しいたけ、しめじ、えのきたけ |
海藻類 | ひじき、わかめ、昆布、めかぶ |
乾物 | 干しシイタケ、きくらげ、切り干し大根、かんぴょう |
ナッツ類 | アーモンド、カシューナッツ、落花生、くるみ |
果物 | リンゴ、バナナ、干しぶどう |
引用:書籍「一生医者いらずの菌活のはじめ方」
食物繊維が豊富な野菜はたくさんあります。嫌いなものや調理に使いづらいと思う食材も人によってマチマチでしょう。
野菜や海藻を毎日継続してとるために、毎日習慣にできる野菜を見つけて見てはいかがでしょうか?
具体的に調理方法については、『腸内環境を整えてダイエット〜いつもの食事にちょいたし「腸活」!』で解説している通り、いつもの食事にちょっと足すだけでも大丈夫です!
腸活初心者は、継続できる食材を見つけることから始めてみましょう。
腸活初心者に必要な運動習慣
最近では、テレワークや自宅で楽しめるような趣味を持った方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
運動は習慣化されなければ続かないものです。しかし、腸活と運動習慣は密接にかかわっているため重要!
運動といっても過度に行う必要はなく、まずはストレッチからやってみてはいかがでしょうか。
習慣にするには大きな生活習慣の改変ではなく、小さなことから行っていくと継続につながるでしょう。
まとめ
大腸の働きの働きを通して、腸活の基本。そして大腸と美容・健康の関係性を紹介しました。
腸活とは
腸活とは、腸内環境を整えて腸に本来ある力を取り戻してもらうこと。
大腸の働きとは、「食べかす」から水やミネラルを吸収して、大便を作ること。
そのためには、自分の便、大腸の機能を理解し継続的に取り組める知識を入れておくことが必要です。
紹介した、食事や運動を参考にぜひ腸活にトライしてみてくださいね。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など