子どものおねしょの原因や直す方法とは?改善のヒントを解説

今回のテーマは、子どものおねしょ。

「なかなか治らなくて困っている」というママさんもいらっしゃるのではないでしょうか。

神楽岡泌尿器科にも、おねしょに悩むママさんがよくいらっしゃいます。

実はそこには、ある共通する問題点があるのです。

 

こんな人は必読!

  • 子どものおねしょが直らなくて困っている
  • 小学校に上がる前に直したい
  • 実は小学校に上がってからもおねしょが直っていない
  • 「正しいおしっこの仕方」を意識したことがない

 

小さい子どもが抱えるオシッコの悩みとは

小学校に上がるくらいの年齢のお子さんも、泌尿器科に連れて来られることがあります。

どうしてもおねしょが治らないという相談だったりしますが、あわせて「オシッコをするときに痛い」というような症状を訴えるケースも少なくありません。

小学校にあがりたての1年生の子が、膀胱炎になってしまっているのです。

お母さんに話を聞くと、そういった子どもはとにかくトイレに行く(行かせられる)回数が多いことがだんだんとわかってきます。

トイレの回数が多い子どもは、おそらくオチンチンを出しても、たらっとわずかな尿が垂れるくらいしか出ないはずです。

そのたびに、ふんばってお腹に力を入れて、オシッコを絞り出しているのです。

おねしょも膀胱炎も、原因はまさにそれ。

気の毒なことに、こんな小さい年齢で不快オシッコにはまってしまっているのです。

 

お母さんは子どものオシッコのことをどれだけ知っている?

そこでお母さんに確認すると、

「トイレまでついていって見ていませんから、わかりません……」

と言います。

それはそうでしょう。

おむつが取れて自分でトイレに行くようになったら、わざわざ子どものオシッコの量がどれくらいかとか、どんな色をしていたとか、勢いがどうだったかなんて、確認する親はいないと思います。

つまり、そんな社会的にも精神的にも肉体的にも未熟な、幼い段階で、オシッコは自分まかせにさせられているわけです。

その段階で、

「オシッコは何度もすればいいってもんじゃないんだよ。少しだけガマンして、もう少しオシッコのタンク(膀胱)に溜めてから一気にするようにしようね」

と教えてくれる大人がいたら、成人後の排尿トラブルに苦しむ人がもっと少なくなるはずだと私は思うのです。

 

まずはお母さんのオシッコの正しい常識を身に着けることが大事

しかし残念ながら現実は逆で、前述した通り、親御さん、出掛ける前や習い事が始まる前にオシッコを強要したり、寝る前の習慣として時間を決めてオシッコをさせたりしています。

幼稚園でも「オムツが取れてから来てください」と言われますし、入園しても何かある前に必ずオシッコタイムで強制的にオシッコをさせられます。

小学校に入って授業の途中で「先生、オシッコ」と手を挙げれば、「なぜ休み時間に行っておかなかったの?」と𠮟られるでしょう。

私はオシッコ教育も性教育と同じように必要ではないかと思います。

そのためには、大人たちの共通理解(健康常識)が必要です。

心配する親は「オシッコに行きたくなるから、もう飲むのやめなさい」と言って、なるべく水分を摂らせないようにします。

また、さっきトイレから帰って来たばかりなのに「またオシッコ行きたい」と言う子どもに「しょうがないわねえ、ガマンしちゃダメなんだから、早く帰ってきなさい!」と言います。

しかし、これが大きな間違いなのです。

お母さんには、そこに気づいていただきたいと思います。

お子さんには、こう言ってほしいのです。

「水分はどんどん摂っていいのよ。オシッコをちょっとしたいと思っても、すぐにもらしたりしないから大丈夫。少しガマンして、溜まってから行くようにしなさい」

これは、頻尿で来院する大人の患者さんに、私が顔を見るたびに言っているのとまったく同じことなのです。

 

まとめ

北海道旭川市にある神楽岡泌尿器科は、「排尿のかかりつけ医」になることを目指し、患者本位で、気軽に緊張せずに受診していただける病院づくりを目指しています。

「オシッコのことで悩んでいる」「気持ちのいいオシッコについて知りたい」という方は、院長による無料メール相談も行っておりますので、まずはお気軽に疑問点や懸念内容をご相談ください。

病院まで来られない方々にも往診で対応可能です。患者さんご本人だけでは無くご家族の方々からのご相談にもお答えします。

⇒子どもが大好きな院長先生はどんな人?

 

【著作・メディア掲載など】

  • 2014年 『「気持ちいいオシッコ」のすすめ』(現代書林)刊行
  • 2016年 『現代の赤ひげ 医療最前線の名医9人』掲載
  • 2016年 『週刊新潮』(10/27 号)掲載
  • 2020年 『メディアあさひかわ』(4月号)掲載
  • 2020年 『メディアあさひかわ』(5月号)掲載
  • 2021年 『メディアあさひかわ』(5月号)掲載