尿路結石は血尿がサイン?血尿になる原因や放置しても大丈夫か解説

「トイレに行った際に急に血尿が出て驚いた」

これまでは普通におしっこができていたのに、急に血尿が出ると何かの病気かと不安になりますよね。

実は、排尿時に腰から下腹部にかけて痛みを感じる場合や、痛みとともに血尿が出た場合は尿路結石の可能性があります。

そこで今回は、血尿と尿路結石の関連性や血尿後に放置しても大丈夫なのかについて解説します。血尿が出てまず何をしたらいいのかわからない方や、不安に思う方もぜひ本記事を参考にしてください。

【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」

札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など

尿路結石で血尿が出るのはなぜ?

尿路結石による血尿が出る原因は、結石が尿管に接触することで、上皮が傷つき出血してしまうためです。

尿路結石は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル物質が結晶化したもので、形はさまざまです。

たとえば、角ばっている結石も多く、排尿する際に尿管を勢いよく通り、尿路結石の角が尿管内部にぶつかった衝撃で出血が起きる可能性があります。

尿管の内側が出血を行い、排泄される尿と混ざり合って血尿として姿を表します。

排尿する際に強い痛みを感じる場合は、尿管が結石によって傷ついている可能性があるため、注意しましょう。

尿路結石の血尿でも痛みがない場合はある

尿路結石が尿管内を傷つけて出血が起き、血尿として現れますが、血尿でも痛みが伴わない場合があります。

血尿が出たのにもかかわらず痛みが伴わなかった場合は、尿路結石のサイズが小さい可能性が高いです。

尿路結石のサイズが小さい場合を尿管を傷つける範囲も狭く、自然に排石される可能性があります。

ただし尿路結石は再発しやすく、自然排石されても食生活の乱れや病気による影響から再び結石ができる可能性があるため、注意しましょう。

尿路結石の血尿は放置しても大丈夫?

血尿が出たときは、素早く泌尿器科の受診しましょう。

血尿が出ている状態は尿管が傷ついているため、放置していると細菌が内部に侵入して感染症を引き起こす可能性があります。

たとえば、膀胱炎や前立腺炎になるので注意が必要です。

また、尿結石によって血尿が出た際に、そのまま結石が出ていない状態で放置していると、腎臓機能の低下に繋がります。

最悪の場合、他の重大な病気に起因する可能性もあるため、血尿が出た際には泌尿器科に足を運びましょう。

尿路結石の血尿以外の症状

尿路結石の場合、血尿以外にも以下のような症状がみられます。

  • 腰や下腹部の激痛
  • 嘔吐
  • 残尿感
  • 頻尿
  • 腰痛

たとえば、排尿時に膀胱や腰・下腹部に痛みを感じる場合は、尿路結石が尿管部分にできている可能性があります。

腰や下腹部にかけて起こる痛みは夜間や早朝に起きやすく、痛みが3~4時間持続するため、長時間激痛に耐える必要があります。

また、尿路結石があると膀胱や尿管が刺激されるため、残尿感や頻尿の症状が現れるケースが多いです。

下記は尿路結石の症状について詳しく記載している記事です。

尿路結石の疑いがある場合は、下記の記事を参考に自身の症状と照らし合わせましょう。

尿路結石以外でも血尿が出たらすぐに病院に行くべき?

血尿が出た場合は、泌尿器科で受診・検査を行うようにしましょう。

尿路結石の代表的な症状として血尿が上げられますが、結石以外の原因で血が尿に混ざっている可能性があります。

尿路結石以外で血尿になる原因は、次のとおりです。

  • 膀胱がん、前立腺がん
  • 膀胱炎などの炎症
  • 腎臓病の前兆

特に血尿が出たのにもかかわらず、痛みを伴わない場合は膀胱がんを始めとした悪性腫瘍の可能性があります。

血尿が出た場合は放置せず、早めに泌尿器科で受診・検査を受けてください。

まとめ

血尿は、尿路結石のサインの一つです。

排尿時に結石が移動を行い、尿管を傷つけて血が尿に混じります。

血尿が出たのにもかかわらず放置してしまうと、感染症を引き起こしたり、腎臓機能の低下に繋がったりします。

血尿は体が知らせる異常のサインでもあるため、血尿が出た際には泌尿器科に足を運び原因を特定しましょう。

当院 神楽岡泌尿器科では、院長直通無料メール相談も承っております。人には相談しづらいおしっこに関するお悩みや尿路結石に関するご質問など、お気軽にご相談ください。

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