お子さんの夜間のおむつ、いつ外そうかお悩みではありませんか?日中のおむつが外れると、次は夜のおむつ…と焦る気持ちも分かります。
今回は、お子様の夜間おむつがなかなか卒業できず不安に思う親御さんへ向けて、夜間のおむつを外すタイミングや、昼間のおむつ外れとの違いについて、神楽岡泌尿器科院長がわかりやすく解説します。
記事の中では、夜間おむつ外れを成功させるポイントもご紹介しているので、ぜひ参考にお子様の夜間のおむつ外れをサポートしてあげてください。
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など
夜間おむつを外すタイミング
お子様の成長はそれぞれ異なるため、夜間のおむつを外すタイミングも一概には言えません。しかし、夜のおしっこの回数が週に1〜2回程度に減ってきたら、おむつを外すタイミングを検討する良い目安となります。
さらに、10日間連続で朝起きた時にオムツが濡れていなかったら、いよいよパンツに挑戦してみましょう!お子様の成長を信じて、焦らずゆっくりと進めていきましょう。
夜間のおむつは何歳までつけるべき?
一般的には、3歳頃を目安に夜間のおむつを外すことを検討し始めることが多いです。しかし、これはあくまで目安であり、お子様の成長に合わせて柔軟に対応することが大切です。
トイレトレーニングを始める年齢も、個人差が大きく、早ければ2歳頃から、遅くとも4歳頃までには始めるのが一般的です。夜間のおむつ外れは、昼間のおむつ外れよりも時間がかかる場合が多いので、焦らずお子様のペースに合わせて進めていきましょう。
昼間と夜間のおむつ外れは全くの別物
お子様の日中のおむつが順調に外れても、夜のおむつがなかなか外れないことに戸惑う親御さんも多いのではないでしょうか。実は、昼間のおむつ外れと夜間のおむつ外れは、全く別のプロセスなのです。
夜間のおむつ外れが遅れてしまう主な理由は、以下の3つが挙げられます。
- 睡眠中の尿意の認識:睡眠中は、尿意を感じて目を覚ます能力が未発達なため、おしっこが出そうになっても気づかずに出てしまうことがあります。
- 膀胱の容量:膀胱に尿を溜めておく能力も、まだ十分に発達していないため、夜間は尿意を感じやすくなります。
- 抗利尿ホルモンの影響:睡眠中には抗利尿ホルモンが分泌され、尿量が減少するため、朝までおしっこを我慢できるようになるには時間がかかります。
これらの理由から、夜間のおむつ外れは、昼間のおむつ外れよりも時間がかかるのが一般的です。焦らず、お子様の成長を見守りながら、ゆっくりと進めていきましょう。
夜間のおむつ外れを成功させるためには
夜間のおむつ外れは、お子様にとって大きな挑戦です。焦らず、お子様のペースに合わせて、以下の10個のポイントを参考にしながら、成功へと導いてあげましょう。
1.寝る前にトイレに誘う
寝る直前にトイレに行く習慣をつけましょう。膀胱を空にすることで、夜中におしっこをする可能性を減らしてあげることができます。
2.起きた後はすぐにトイレに行く習慣をつくろう
朝起きた後やお昼寝の後にも、すぐにトイレに行く習慣をつけましょう。排尿のリズムを整えるのに役立ちます。
3.安心感を与えよう
夜中に一人でトイレに行くのは、お子様にとって不安が伴うものです。トイレまでの道のりを明るくしたり、ドアを開けたままにしておくなど、安心できる環境を整えてあげましょう。
4.上手にできたら褒めてあげる
夜中にトイレに行けた時や、おねしょをしなかった時は、たくさん褒めてあげましょう。おねしょをしてしまった時も、叱ったりせず、優しく励ましてあげることが大切です。
5.夜中のトイレは、パパママを起こして大丈夫だよと伝える
夜中にトイレに行きたくなった時は、遠慮せずにパパやママを起こしていいことを伝えましょう。一人でトイレに行くのが不安な場合は、付き添ってあげてくださいね。
6.トイレまで行きやすい環境を
夜中にトイレに行く際に、スムーズに移動できるように、寝室からトイレまでの道のりに障害物がないか確認しましょう。また、足元灯などを設置して、安全に移動できるように配慮することも大切です。
7.おねしょをする理由も優しく教えてあげよう
おねしょは、誰にでも起こりうることです。お子様にも、おねしょをする理由を優しく説明してあげましょう。安心感を与えることで、自信を持ってトイレトレーニングに取り組めるようになります。
8.準備ができたら、おむつをはずして普通のパンツを履いてもらおう
お子様が自信を持ってトイレに行けるようになったら、いよいよおむつを卒業して、普通のパンツに挑戦してみましょう。おむつを卒業できたことを褒めてあげることでお子様も達成感が味わえます。
9.防水効果のあるおねしょシーツを使おう
おねしょをしてしまった時のために、防水効果のあるおねしょシーツを用意しておきましょう。万が一おねしょをしてしまっても、落ち着いて対応できます。
10.おねしょはあるものだと焦らず見守る
夜間のおむつ外れには、時間がかかる場合もあります。焦らず、お子様のペースに合わせて、根気強くサポートしてあげましょう。おねしょは誰にでもあることなので、気長に見守ることが大切です。
これらのポイントを参考に、お子様の夜間のおむつ外れをサポートしてあげてください。
トイレトレーニングの進め方や注意点については以下の記事も参考にしてください。
まとめ
夜間のおむつ外れは、お子様の成長に合わせて焦らずに進めることが大切です。昼間のおむつ外れとは異なり、時間がかかる場合もありますが、お子様のペースに合わせて、根気強くサポートしてあげましょう。
この記事が、夜間のおむつ外れに悩む親御さんのお役に立てれば幸いです。当院では、院長直通の無料のメール相談を随時受け付けています。もし、お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
トイレトレーニングの解説については、こちらの動画もぜひ参考にしてください。
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【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など