子どもの頻尿に最も多い原因「心因性頻尿」とは?心配しすぎは要注意!

子どもが「おしっこ!」と何度も訴えてくる。あまりにも頻度が多くて、これって病気か何か?と不安に思う親御さんも多いのではないでしょうか。

実は、こうした子どもの頻尿の原因として最も多いのは、「心因性頻尿」と呼ばれるものなんです。これは、身体的な異常ではなく、ストレスや不安などの心理的な要因によって引き起こされる頻尿です。

心因性頻尿には心理的な面が影響しているため、子どものおしっこの回数を頻繁に指摘したりすると、返って逆効果につながる可能性もあります。

そこで今回は、子どものおしっこトラブルに詳しい神楽岡泌尿器科が、子どもの心因性頻尿の特徴から、症状を改善するための親御さんの関わり方について詳しく解説します。

子どもの心因性頻尿への理解を深め、お子さんの不安を取り除き安心してサポートできるようぜひ最後までお読みください。

子どもの心因性頻尿とは?

子どもの心因性頻尿とは、ストレスや不安などの心理的な要因によって引き起こされる頻尿のことをいいます。特段、身体的な異常はみられないため、尿検査や超音波検査などを行っても心因性頻尿の原因は見つかりません。

心因性頻尿は、トイレに行けない状況に対する不安や、過去にトイレに行けずに失敗した経験などがきっかけで起こることがあります。

例えば、幼稚園や小学校に入園・入学したばかりでトイレの場所やタイミングがわからなかったり、学校生活や友達との関係で悩んでいたりする場合に心因性頻尿が起こりやすくなります。

子どもの心因性頻尿でみられる症状と特徴

心因性頻尿が起こりやすい年齢は、3-5歳くらいの幼稚園児や小学校低学年など、比較的幼い子どもに多く見られます。

心因性頻尿の主な症状は、おしっこの回数が増えることです。

因性頻尿の主な症状
  • 昼間頻尿:日中、何度もトイレに行きたくなる
  • 夜間頻尿:夜中に何度も目が覚めてトイレに行く

おしっこの回数が増える他に、以下のような特徴も
  • 何かに集中しているときや運動をしている時は尿意を感じない
  • 排尿した直後にまた尿意をもよおす
  • 少量ずつしか排尿できない

心因性頻尿は、原因となるストレスや不安が解消されれば自然と治るのが一般的です。

子どもの心因性頻尿の治し方

子どもの頻尿の原因が疾病だった際は、疾病に対する治療を行いますが、心因性頻尿の場合は、薬を出したり何か特別な治療を行ったりはしません。

心因性頻尿は、適切なケアと対応によって改善できる可能性が高いため、子どもの不安やストレスの原因を探ることが大切です。

当院では、子どもに安心させるような声かけを行い、親御さんにどのような指導をしているを確認し「よその子はよその子、うちの子はうちの子」のペースでとどっしり構えるようにお伝えしています。

治るまでにはどれくらいかかる?

心因性頻尿の症状は、半年ほど続くことが多いですが、原因となるストレスや不安が解消されれば自然と治ることがほとんどです。

子どもの心因性頻尿に対する親の関わり方

親御さんの接し方や対応も、子どもの心因性頻尿の改善に大きく影響します。ここで紹介する以下の点を参考に、お子さんを優しく見守りサポートしてあげましょう。

トイレに行く回数を気にしすぎない

心因性頻尿は、トイレに行く回数を気にすれば気にするほど悪化してしまう傾向があります。トイレの回数を数えたり、時間を決めてトイレに行かせたりするのではなく、「トイレに行きたい」という子どものタイミングに柔軟に対応することが大切です。

叱らない、プレッシャーを与えない

子どもに「またトイレに行くの?」「どうせ出ないでしょう!」と指摘したり、おしっこが間に合わずお漏らししたことを叱るなど、子どもへのプレッシャーを与えることは心因性頻尿の悪化につながりかねません。トイレの失敗があっても、責めたり、怒ったりせず、優しく励ましてあげてください。

一緒に遊んでおしっこの意識から遠ざけてあげる

子どもの心因性頻尿には、何かに集中している時や、スポーツなどの運動中は尿意を感じないという特徴があるため、おしっこへの意識が集中しすぎないようにすることも重要です。お子さんの好きなことや、一緒に体を動かし遊んであげることで、おしっこの悩みを忘れさせてあげる時間を作ってあげましょう。

まとめ

今回は、子どもの頻尿に最も多い原因「心因性頻尿」について解説しました。

子どもの心因性頻尿は、ストレスや不安などの心理的な要因によって引き起こされる頻尿で、原因となるストレスや不安が解消されれば自然と治るのが一般的です。

記事の中でご紹介した子どもとの関わり方をぜひ参考に、お子さんを優しく見守りサポートしてあげましょう。

当院では、無料のメール相談を随時受け付けています。子どもの頻尿の症状がなかなか改善しない場合や、親御さん一人で抱え込み子ども症状に悩んでいる場合は、無理せずにお気軽にご相談ください。

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