「膀胱結石除去術を受けたほうが良いと」
「膀胱結石があることがわかったけど手術が怖い」
上記のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
膀胱結石除去術は、膀胱結石を取り除く手術法の1つで、モニターを確認しながら砕石を行える点が魅力です。
しかし、手術という点から不安を抱く方は少なくありません。
そこで今回は、膀胱結石除去術とはどのような治療法なのか、受けたほうが良い方や入院期間の目安についてご紹介します。
膀胱結石ができて治療をしないといけないと悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など
膀胱結石除去術とは？
膀胱結石除去術とは、膀胱内にできている膀胱結石を内視鏡やレーザーを活用して除去していく手術です。
内視鏡を使うため、モニターで確認しながら的確に除去できます。
膀胱結石を放置しているとサイズが大きくなり、5cmを超えるようであれば下腹部を切開して膀胱から直接結石を取り出すなどの処置を行う必要があります。
しかし、膀胱結石除去術を使うと切開をする必要がなく、膀胱結石が小さい段階で砕石でき、尿路感染症などを防ぐことが可能です。
膀胱結石除去術を受けた方が良い方の特徴
膀胱結石除去術を受けたほうが良い方は、次のいずれかが当てはまる方です。
- 膀胱結石のサイズがまだ小さい方
- 的確に結石を除去したい方
- 膀胱結石の予防をしたい方
- 自然排石が難しいと判断された方
たとえば、膀胱結石のサイズがまだ小さい場合は、膀胱結石除去術を活用して大きくならないうちに除去できます。
また、除去した膀胱結石は、成分分析を行えるため、結石ができた原因を調べることが可能です。
成分を分析して再度できないように予防できるので、再発防止を意識したい方にも向いているでしょう。
また、膀胱結石のサイズが大きくなり、自然排出が難しい場合は、大きくなりすぎないうちに除去してしまうのがおすすめです。
膀胱結石除去術の入院期間の目安は？
膀胱結石除去術の入院期間の目安は、2日～4日程度です。ただし、膀胱結石の位置や大きさ、術後の様子などによって変化するため、事前に医師に確認を取っておくと良いでしょう。
一般的に、膀胱結石除去術は30分～120分程度で終わります。術後は翌日の朝まで安静で、それ以降は体調回復を見ながら食事や歩行が可能です。
容態が安定している場合は、術後から早くて2日以降に退院できます。
膀胱結石除去術の費用はどのくらい？
膀胱結石除去術の費用は、対応してくれる医師や医療機関によって大きく変わります。
特に膀胱結石除去術は、麻酔を含め特殊な器具を使用するため、準備などを含めて費用が高くなりやすいです。
入院する必要があるので、膀胱結石除去術は20万円を超えてしまうケースも少なくありません。
しかし、医療保険や生命保険などの保険が適用される場合があるため、医師に相談してみましょう。
膀胱結石除去術後の注意点
膀胱結石除去術後の注意点は、次の3つです。
- 術後当日は安静にしておく
- 糖分や塩分過多の食事は控える
- 一日の尿量を多くする
膀胱結石除去術を行った当日はベッドの上で安静にしておきましょう。また、膀胱結石の術後は尿道カテーテルを置いているケースがあります。
一日の尿量が少ないと、手術で砕石した膀胱結石の残りが排出されない可能性があるため、注意しましょう。
膀胱結石除去術に関するよくある質問
Q、膀胱結石除去術に合併症や危険性はありますか？
A、膀胱結石除去術は、発熱や前立腺炎などの発熱を伴う尿路感染症を発症する可能性があります。また、手術をする際に、結石を壊す道具が膀胱壁を損傷するケースもあります。
合併症が発生した際には、費用負担も含めて最優先に対応してもらえる医療機関が多いです。事前にリスク説明を聞いておくと、手術を受けやすいでしょう。
Q、膀胱結石除去術は日帰り治療は可能ですか？
A、膀胱結石除去術は、基本的には日帰り治療は難しいです。まだ膀胱結石が小さく、体外衝撃波砕石術で対応できる場合は、医療機関や医師によって日帰り治療を行ってくれる可能性があります。
しかし、膀胱結石除去術は手術当日は安静にするために、一日ベッドの上で待っておく必要がありますよ。日帰り治療は難しい点を念頭に置いておきましょう。
Q、膀胱結石除去術は保険が適用されますか？
A、膀胱結石除去術は、医療保険や生命保険などの保険が適用される場合があるため、医師に相談してみましょう。
費用面が心配な場合は、かかりつけ医に相談するだけでなく、加入している保険会社に連絡を入れてみましょう。
まとめ
膀胱結石除去術は、男性女性問わず多くの方が悩みを抱えている病気です。放置しておくとサイズが大きくなりすぎるため、早めの対処が好ましいでしょう。
膀胱結石除去術が気になっている方は、本記事を参考にかかりつけ医に相談してみてください。
神楽岡泌尿器科では、院長直通無料メール相談も承っております。人には相談しづらいおしっこに関するお悩みや尿路結石に関するご質問など、お気軽にご相談ください。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など