頻尿といえば、夜にトイレに行きたくて目が覚めてしまうイメージがあると思いますが、夜間に限らず昼間だけトイレが近い方も、頻尿の場合があります。
そもそも、「日中はこんなにトイレに何度も行きたい!」と思うのに、夜間は何時間もトイレに行かずにいられるのはおかしいですよね。
ずっと夜間のように、トイレに行かなくてもいいようにしたいと思っている方がほとんどでしょう。
そこで、オシッコのスペシャリストである神楽岡泌尿器科が、どうして日中は何度もトイレに行きたいと思うのに夜間はトイレに行かなくても良いのか、原因・理由・解決方法をお伝えします。
昼間だけトイレが近くても「頻尿」です
結論として、昼間だけのトイレが近くても頻尿になります。
頻尿の基準は、8回/日以上。もしくは夜間1回以上排尿がある場合です。
基準上、昼間だけで8回/日以上排尿があった場合は、頻尿となります。
しかし、膀胱が小さい方やカフェインを毎日多量に摂取している方など、その方々の身体的特徴や生活習慣によってトイレ回数は変動します。
一概に回数だけで「自分のオシッコ回数は異常なんだ…!」とは思わないようにしてください。頻尿の原因がどこにあるのか、自身の体がどのような状態にあるかを確認し、一緒に改善するべきなのか判断していきましょう。
昼間だけ頻尿の理由
昼間だけ頻尿が起こる原因の多くは、ストレス性です。
ストレス性が原因で頻尿になる理由は、「もしトイレに間に合わなかったらどうしよう?」などと思ったり、潜在的に不安を感じてしまったりすることで起きてしまうためです。
そのため、トイレにまつわる不安・ストレスから膀胱が収縮し、強い尿意が起きやすくなるため、夜間に寝ていたり、集中している間は尿意を感じにくくなります。
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他にも、頻尿の症状が初期段階の場合、寝ている間に目を覚ますほどの尿意がないだけである可能性や、午前中にカフェインを多く含んだ珈琲などを飲む習慣があるなど生活習慣により頻尿を起こしている可能性もあります。
過活動膀胱・残尿・多尿・炎症(尿路感染など)・腫瘍・ホルモンバランスの乱れなど・便秘・婦人科疾患による影響・内臓の下垂(腎臓、大腸、骨盤内蔵器)・腰椎などの整形外科的疾患・脳血管障害
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昼間だけ頻尿の解決方法
昼間だけ頻尿になっている方は、トイレを気にしすぎて心配・不安になり、尿意を感じるようになっている場合がほとんどです。
昼間だけ頻尿の解決方法は、適当な水分補給とリラックスして気持ちいい排尿をすることです。
トイレを気にしないように生活できると理想的ですが、いきなり考えないようにしても上手くいきません。
そのため、「トイレに行かなくても大丈夫!」と思える理由づくりをしていくことが大切です。
- 頻尿改善のための骨盤底筋トレーニング・膀胱訓練を行う
- トイレに行く理由づくりを減らし、生活習慣を改善する
- 排尿日記をつける(自分の排尿量を把握するため)
対策①:「頻尿改善のための骨盤底筋トレーニング・膀胱訓練を行う」理由
頻尿改善のための骨盤底筋トレーニング・膀胱訓練を行うことで、「もう少し我慢できるからトイレに行かなくても大丈夫!」と、トイレに行かなくても問題ない理由作りができるためです。
基本的に、日中だけでなく夜間も頻尿になる方は、頻尿を起こしてしまう方の多くの理由は、尿意・便意を我慢する括約筋が緩んでいたり、膀胱に尿を溜める機能が落ちていたりするためです。
頻尿に悩んでいる方は、頻尿改善のための骨盤底筋トレーニングや膀胱訓練を行うことで、我慢できる理由づくり・自信につながります。
骨盤底筋トレーニング・膀胱訓練のやり方はコチラ
対策②:「トイレに行く理由づくりを減らし、生活習慣を改善する」理由
生活習慣を改善することで、トイレに行く回数を減らすことができます。
例えば、カフェインの入った飲み物を控えたり、授業や始業の前など、「なんとなくトイレに行く」習慣を減らしたりしてみましょう。
勿論大切な会議や学会発表の際はトイレに行くことは大切です。しかし、なんとなく理由をつけてトイレに行く回数を減らすことで、トイレの回数は物理的に減らせるでしょう。
トイレに行きたくなったら行くようにしてください。
対策③:「排尿日記をつける」
排尿日記とは、トイレの回数・排尿量などをチェックし、1日の排泄についての記録をつけるための日記です。
頻尿だと自覚はあっても、毎日排尿回数や排尿量を覚えておくのは難しいです。
しかし、排尿回数を日記のように記載し、自身がどれほどトイレに行っているのかを自覚することで「これだけトイレに行っているなら、今は大丈夫」と認識できます。
さらに、排尿回数が減って頻尿が徐々に治っていく様子も目に見えてわかるため、達成感もあるでしょう。
排尿日記は、排尿トラブルがある方が3日間分つけるだけで、泌尿器科医が見れば排尿の様子もしっかりと分析できるほど精巧なテンプレートです。
もし、日中頻尿のほかに、排尿トラブルを抱えているのであれば、この機会に泌尿器科を受診する際に排尿日記を持っていくのもいいですね。
昼間だけの頻尿対策を3つお伝えしましたが、NG行動もお伝えしますね。
「頻尿を抑えるために水を我慢する」は、NGです。
泌尿器科医として、頻尿の対策には水を1日2L飲むことを推奨しているほど、水分は頻尿対策に効果的です。
しっかりと膀胱に溜めて我慢してからオシッコを出す、人間として当たり前の気持ちのいいオシッコに戻していくイメージをもって下さい。
人間としての基本的な機能に戻していくことが、頻尿の対策になります。
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まとめ
昼間だけの頻尿になる原因・理由を説明させていただきました。
結論として、昼間頻尿になってしまう原因はストレスが主です。「トイレに行かなくても大丈夫」と思える理由づくりを行い、少しずつ行っていき、リラックスした状態を意識しましょう。
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勿論、相談したからといって必ず当院に受診に来る必要もありません。気軽に、オシッコの不安をご相談いただければと思います。
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また、当院の院長はオシッコスペシャリストとして、子供の排尿について「どのように教育したらいいのか困っている」という方の答えになるように、オシッコの本を出しています。
著書ではより詳しくオシッコの習慣について書いています。おしっこに悩む全ての人に捧げた本なのでお悩みの方は参考にしてみてください。
『気持ちいいオシッコのすすめ』
著者:渋谷秋彦
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など