北海道旭川市の神楽岡泌尿器科では、日々「腸活」に関する情報を提供しています。
泌尿器科医がなぜ「腸」に関する話題なのか、腸よりももっと専門的な話はしないの?と疑問を抱く方も多いでしょう。
しかし、腸は尿にも密接に関係しており、腸を意識するだけで頻尿や残尿など泌尿器科のトラブルが改善することもあるのです。
私は診療でそういった経過の方もみてきました。
そこで今回は、私の臨床経験や、私生活の実体験とともに「腸活」の重要性を説明しましょう。
どうしてこだわるのかお分かりいただけると思います。
なぜ泌尿器科院長が「腸活」にこだわるのか
私が普段から口を酸っぱくして言い続けている、気持ちいいおしっこをすることが泌尿器科の疾患を治すことに繋がる。
おしっこはいきまないでするのが普通です。しかし、排尿時の不自然な習慣から頻尿や残尿などのトラブルに見舞われる人を臨床で多くみてきました。
さらに、いろいろ調べると、泌尿器科系のトラブルを抱える人は便にも問題を持っている人が多いことがわかりました。
そこから私は、排便や腸のことも考えるようになり、患者さんに排便の指導もするようになったのが20年前くらいです。
皆さんの認識では、尿や便に問題が起きた場合、尿は泌尿器科、便は消化器科を受診すると思います。
しかし、解剖学的には、膀胱と腸は前後関係に位置し間接的に繋がりあっている臓器。なので全くの別の問題ではないのです。
さらにいえば、気持ちいいおしっこの考え方と排便することは同じ。そもそも便は踏ん張らずともでるのが普通です。
自律神経の信号にしたがって、自然と反射的に身体から出るのが尿と便。そしてでたものの色やにおいで健康状態を把握できる優れた健康のバロメーター。
私がここまで腸にこだわるのは、身体の健康を意識していく上で欠かせないからです。
実際に、腸活を意識した患者さんの中には、頻尿や残尿が改善していった人もみてきました。それを、医学的根拠で証明することは難しいのですが、腸活を取り入れて「悪くはなっていない」ということに繋がりますよね。
渋谷院長先生が実践している「腸活」を紹介
患者さんに腸活を指導するだけではなく、私生活でも腸活は取り入れています。包み隠さず皆さんに紹介しましょう。
- 「エンテロ」を1日1回摂取
- 「ごまセサミン」を摂取
- 「にんにく卵黄」を摂取
- ヤクルト
- 発酵食品(キムチが好きです)
- 運動は早歩き、デスクワークは背筋伸ばしながら作業
- 空腹を感じるまで食べない
ただし、これをマネたからといって病気が治る、自分の腸にいいというわけではありません。
腸活をする上で大切なのは、「自分ができることをする」「特別なことはしない」「人のマネしない」です。
私は、以上にあげたことは自分で取り組めるからしているわけで、腸活にいいと言われる食材を積極的にとっているわけでないのです。
さらにいえば、私自身、腸内環境が悪いとは思っていないです。腸活を続けることで体調によって足りないところがあれば補ってくれるであろうというスタンスで続けています。
腸活に興味あるが、継続しないと思っている方は参考にしてみてください。
強いていえば、私が積極的に取り入れているのは、「複合乳酸菌生産エキス エンテロ」です。
これは、善玉菌ができる物質を集めたエキス。
腸活は、腸内に善玉菌がたくさんいることが重要ですが、元々菌を持っていない人もおり、個人差があるのです。
なので、どんなに腸活にいい食材を摂取していても効果がでないのは、良い菌が腸にいないことが要因にあります。
例えば、大豆を食べると女性ホルモンがでて美容にいいという話はよく知られていますが、腸に女性ホルモンを出してくれる善玉菌(エクオール生産菌)がいないと効果はでません。
何かを食べたから腸活にいいというわけではないのです。
いい菌を体に取り込むという意味で私は、エンテロを毎日飲んでます。
エンテロを扱っている会社では、医師の立場で腸活セミナーも開催していました。
もし興味ある方がいれば、下記の通販サイトまたは病院でも取り扱ってますのでお声掛けください。
教えて渋谷先生!腸活に関するQ&A
腸活に関する疑問をまとめて渋谷先生に答えていただきました。
好きなものを食べたりさ。運動もできないことをするのではなく、ちょっと早歩きする、座っている時は背筋を伸ばすなど取り入れることでも運動になります。 日常で全身の筋肉を使うような動作を取り入れてみてはいかがでしょうか。
ビオフェルミンの乳酸菌は腸まで届くものではないが、「これを飲めば大丈夫」と自分のモチベーションに繋がるのであれば取り入れていいと思いますよ。
医学的根拠ではなく、精神的にも大きな影響を受けますからね。
一体どれをしたらいいのかわからない。
これを食べたらいいとかもないです。美味しいと思って食べることも大事な要因です。
好きなことからやってみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、泌尿器科医がなぜ「腸活」にこだわるのか実例も交えて紹介しました。
腸活は、腸内にいい菌がいることが前提で始まります。土台を作った上で、好きなものを取り入れ継続していくのが健康ライフに繋がっていくでしょう。
他にも腸活に関する情報はこちらで配信しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など