〈慢性便秘症〉は、排便の回数・量が減るだけでなく、
・便の形や硬さ
・排便後のすっきり感
・お腹の張りやぽっこり
など、さまざまなおなかの症状が長期間続きている状態と言われています。
人には相談しづらいことなので一人で悩んだり、諦めている人も多いのでは?
毎日笑顔で過ごすためにも、便秘のことをきちんと知って、すっきりをめざしましょう!!
そもそも〈便秘〉って?
健康な成人だと、普通は一日1回の便秘があります。
便秘症は、それが数日に1回程度に減少し、感覚が不規則なり、便の水分保有量が低下している状態(便秘)をいいますが、排便習慣は個人差が大きく、回数や便の硬さだけでは一概に便秘とはいいきれません。
問題となるのは、便秘困難や腹部膨満感などの症状を伴う便通異常=「便秘症」です
慢性的な便秘の原因
慢性的に続きている便秘には、がんやポリープなどで腸の一部が狭くなったり、ねじれたりすることで通りが悪くなることが原因と言われる器質性便秘、鎮痛剤や降圧剤などの服用が原因の薬剤性便秘、糖尿病や神経、心臓、血管などの病気が原因の症候性便秘などがあります。
これらに当てはまらない便秘を機能性便秘をと呼び、多くの人はこの機能性便秘と言われています。
長くつづくおなかの悩み私は便秘?
多くの女性が抱える悩み〈便秘〉。
市販薬やサプリメントを使っているけれど、便秘とはもう長いつきあい・・・・・。
という人も多いのではないでしょうか?
若い頃の便秘は、偏食やダイエット、不規則な生活、寝不足などが主な原因でした。
でも、40代を超えると【食事には気をつけているのに便秘が治らない】というケースが多く見られ、便秘が習慣化していたり、運動不足、眠りの質の低下などが原因になっていることがあります。
また、単なる便秘だと思っていたら、実は糖尿病やポリープ、大腸がんなどの病気が隠れていた・・・・・という場合もあります。
自分で気づいていないだけで、隠れ便秘ということもあるの?
便秘は単に「便が長い間でないこと」と思っていませんか?
でも排便の感覚には個人差があり、3~4日に1回の排便でもすっきりしていればそれは〈便秘〉と捉える必要はありません。
逆に、毎日排便があっても
「便が硬い」
「強くいきまないと出ない」
「排便時に苦痛がある」
などの不快な症状がある場合は〈隠れ便秘〉の可能性が!
また、理想的な便の状態は「なめらかバナナ状」。
自分の便の状態がどの状態なのか、知っておくことが大切です。
放置しておくと心と体のストレスの原因にもなりうる便秘。トイレで分かる体のサインを、まずはチェックしてみましょう。
2つ以上当てはまったら便秘かも?
CHEK LIST!
□排便回数が週2回以下
□排便時に「いきむ」ことがよくある
□硬い便になることがよくある
□排便後もまだ残っている感じがよくある
□お尻に何か詰まっている感じがよくある
□お腹のマッサージなど刺激を与えないと出ない。
これらの症状がつらいとき、市販薬が効かなくなってきたら、医師に相談してみましょう。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など