全5回に分けてご紹介する、トリグリセライド(中性脂肪)について。
今回は【中性脂肪を意識した食生活】についてご紹介します。
【過去記事一覧】
①トリグリセライド(中性脂肪)とは?
②脂質異常症(高脂血症)とはどんな病気?
③脂質異常症(高脂血症)と肥満との関係について
④中性脂肪を意識した食生活をしましょう!
食生活が不規則になり、つい食べすぎていませんか?
高TG血症を予防するためには、青身の魚や食物繊維などを意識してより多く摂る必要があります。
食生活を改善し、適切なカロリー摂取を守るように心がけましょう。
高TG血症の人に意識して食べてほしい食品
・青身の魚
青身の魚に含まれる脂肪(EPA・DHA)はTGを減少させ、さらに血液を固まりにくくする作用があります。
(イワシ、アジ、マグロ、サバ、ブリなど)
・食物繊維
穀類、芋類、豆類に含まれる食物繊維は便の排泄を早め、糖の吸収を抑えます。
(いんげん豆、大豆、ジャガイモ、ごぼうなど)
・ビタミンC,E、フラボノイド
悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防すると言われています。
ビタミンC:ブロッコリー、青じそ、れんこん
ビタミンE:玄米、発芽米、サラダ油
フラボノイド:春菊、緑茶、紅茶
糖質の摂り過ぎにはご注意を
・アルコールは控える
アルコールは高カロリーな上、飲みすぎると肝臓におけるTGの合成を促進します。また、アルコールは体内ですぐに消費されますが、その間、脂肪の消費が後回しになるので体内に脂肪が蓄積し、肥満の原因となります。
・果物に注意
糖質の摂取は穀類や芋類に含まれるデンプンのほうが良いでしょう。果物にはビタミンCが豊富な食品ですが、果物に含まれる果糖はTGの合成を促進する作用があります。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など