頻尿と排尿困難といった相反する症状
70代 女性
頻尿でおしっこがとても近いのに、おしっこが出づらくて残尿感が強いという、普通は一緒にならないはずの症状を訴えて来院されました。
こちらの女性、実は当院にお越しになられる前に、違う病院で治療されていましたが、症状は改善せず、排尿困難感、残尿感が強くなり悪化していました。
検査すると、膀胱の機能が低下していて排尿困難があり、排出されるべき尿が膀胱に残ってしまうことが症状の原因となっていました。
10割排尿されるべきものが、1割しか排尿されず、9割もの尿が膀胱に残っていたのです。
しかし、前の病院では、頻尿を改善する治療薬(膀胱をゆるめておしっこを溜める薬)を処方され、本来排出されるべき尿がさらに膀胱に残っていき、症状が悪化するということがあったのです。
当院では残尿を減少させる薬を処方し、リハビリをおこなっていただきました。
患者さんは、頻尿も気になっていて、排尿を促す薬への不安感をもっていましたが、女性の息子さんと双方によくお話をして治療していきました。
【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など